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ますますウォーターゲート事件に似てきたトランプ大統領のコミーFBI長官の解任

 9日のトランプ大統領によるジェームズ・コミーFBI長官(写真)の電撃解任で、アメリカは大動揺の最中にある。

 相変わらずのお騒がし男だが、今度の件は、政権発足以来、最大の危機かもしれない。

◎大統領選終盤にクリントン氏のメール問題を蒸し返し、トランプ陣営に恩を売ったが

 トランプ大統領が、今回、まさに突然、コミー氏をFBI長官から解任した真の理由を巡って、FBIの調査が身辺に及び出していることと無関係ではない――そう、誰もが感じている。

 思えばコミー長官は、トランプ氏にとって「大恩人」のはずなのだ。

 昨年11月8日の大統領選挙までわずか10日余りという10月28日、FBI長官だったコミー氏は、唐突に、対立相手の民主党大統領候補クリントン氏の私用メール問題の捜査を再開する、と発表した。

 それまでほとんどの世論調査でトランプ氏をリードしていたクリントン氏は、この発表で急失速、結果的にはまさかの逆転敗北を喫した。

 コミー氏が、4カ月前と同様、クリントン氏の刑事訴追を見送ると発表し、「名誉回復」したのは、投票日の2日前だったから、もう遅かった。

◎何の前触れもなかったコミー氏は最初はいたずら視

 実際、今月2日にクリントン氏は、投票日が10月28日より1日前の27日だったら私が当選していた、と集会で語っていた。「引かれ者の小唄」ではない、実感だろう。

 そのコミー氏を、トランプ大統領は突然に解任したのだ。コミー氏にすれば、何の前触れもない突然の解任発表で、解任の報のニュース速報が流された時、ロサンゼルスでFBI職員に向けて訓示中だった。速報を見たコミー氏は、いたずらだろうと一笑にふしたという。

 誰が、どう考えても、トランプ氏とその陣営のロシアとの関わりの調査を潰す目的であることは明らかだ。

◎ロシア問題でトランプ陣営の捜査広がる

 コミー氏は、3月20日、議会での証言で、トランプ陣営の関係者とロシア政府との関係を捜査していることを認めていた。

 その約1カ月前、トランプ大統領は駐米ロシア大使との不適切な関係を基に安保担当大統領補佐官だったフリン氏を解任している。フリン氏にはロシア側から金銭を受けた取った疑惑もあり、トランプ氏としてはトカゲの尻尾切りもやむを得なかった。

 実際、フリン氏の金銭受領疑惑で、電撃的解任の当日、連邦大陪審はフリン氏の関係者に召喚状を出していた。

◎大統領側の解任理由は二転三転

 大統領選で民主党の副大統領候補だったケーン上院議員は、コミー氏解任は「政権がロシア疑惑捜査をどれほど恐れているかの証拠だ」と評したが、たぶんそのとおりなのだろう。そのためには、一刻の猶予も許されない、遮二無二という解任だった。

 だから解任理由も、二転三転した。

 解任の翌日、政権側は「ローゼンスタイン司法副長官のコミー氏解任の勧告を受け入れた」と解任理由を説明したが、翌日の11日、トランプ大統領は今度は一転して「司法省の勧告とは関係なく解任するつもりだった」と前日の説明をひっくり返した。

 またトランプ大統領は、コミー氏のことを「目立ちたがり屋で、FBIは混乱状態にある」と自身の解任を正当化した。苦しい説明である。

 さっそくFBI内では、「混乱などしていない」という反論も出た。ケイブFBI長官代行は、11日の上院公聴会で「コミー氏はFBI内で幅広い支持を得ている」と証言している。

ウォーターゲート事件の「土曜の夜の大虐殺」の再演

 コミー氏解任を、44年前(1973年)の10月20日土曜日のニクソン大統領によるいわゆる「土曜の夜の大虐殺」になぞらえる向きも出ている。

 民主党本部のあるウォーターゲートビルに侵入・盗聴したニクソン再選委員会のメンバーの捜査をしていたアーチボルド・コックス特別検察官をニクソン大統領がこの夜、突然解任し、これに反対したエリオット・リチャードソン司法長官とウィリアム・ラッケルズハウス司法副長官の2人を辞職に追い込んだ事件だ。

 コックス特別検察官は、ニクソン大統領自らが任命した人物だった。ところが捜査が自身の身辺に及び出すと、捜査を妨害するためにニクソン大統領は同特別検察官を解任したのだ。

 しかしそれがかえって、事件全面解明を求めるアメリカ世論を沸騰させ、議会の大統領弾劾の動きを加速させ、その10カ月後にニクソン大統領はついに辞任せざるを得なかった(写真=テレビで辞任発表をするニクソン大統領)。

◎最悪の記者会との関係

 ニクソン政権との類似性は、まだある。

 末期のニクソン政権同様、発足して4カ月しか経っていないのに、トランプ政権はホワイトハウス記者会と最悪の関係にある。政権100日を祝う記者会のパーティーをすっぽかしたし、最近は報道官との定例記者会見を止める、ともほのめかしている。

 新聞記者とは、取材対象、つまり政権と対立すればするほど、その粗探しに血道をあげるものだ。トランプ政権のルシアンゲートに対する新聞・テレビ各社の調査報道は、これからさらに激化していくだろう。

ニクソン大統領の例になぞらえれば来年3月には辞任?

 ルシアンゲートの捜査妨害は、アメリカの民主主義が健全である限り、決して成功することはないだろう。

 ニクソン大統領辞任の例になぞらえれば、来年の3月にはトランプ大統領は辞任していることになるが、果たして――。

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